カズJ2移籍が我々に課す踏み絵

あの武藤講釈師がカズの移籍について記事を書かれた。武藤師の場合はブログに上梓されたと言うのが表現として適切かも知れない。
カズの新たな冒険[blog武藤文雄のサッカー講釈]

記事ではカズの数奇な運命と神戸の最近の混乱を巡る一連の経緯と横浜FCの獲得の意図と効果の分析が綴られている。こちらのサッカー素人による拙文で私はおちゃらけた文章を書いてはいたが、実を言うと私の内なる見解はサッカーを見る目に長けた師を初め先達となる方々に恐れ多いのだが武藤師と同じベクトルと考えているので今度は真面目に書きたい。

一部報道で言われる1年半で6000万円+出来高というカズへ支払われる横浜FCの年俸の真偽はどうあれ、J2では考えられない給与が支払われるのは明確。傍目から見ても短期的に結果は残せる試合はあるかもしれないが、契約期間である1年半の間、活躍し続けられるかは未知数だし、他に経済効率が高い補強はいくらでも考えられたはず。武藤師も述べている通りカズが今でもマーケティング価値を持っている事は驚きでもある。
選手にマーケティング価値が存在することはプロである以上悪いことではない。
但し、番組名までなんとなく分かってしまうのだが何故か横浜でのカズの記者会見にTV番組の企画で三浦和義が現れて質問していたのには状況は掴めないものの違和感を感じるし、サッカー好きな人間以外の世間が寄せる関心も「あのカズがプレイレベルを下げてJ2に」という事実だけを踏まえた表面的な「ネタ」としての興味が大半であろう。

さらに正式発表前から報道で言われているようにこの移籍には横浜FCの大株主の意向が横浜FCの意志決定に大きく関与していると考えて妥当だろう。なにせ神戸の交渉の場にまでこの大株主の社長が共に訪れたというのだから。

強化の現場とチームの現場が連携してチームに足りない部分を補うのが補強である筈だが、仮にその選手のネームバリューだけで大株主が補強に口を出し、チーム戦略と方針からかけ離れたところでそのチームが選手を獲得したとすれば非常に問題があると思っている。
これだけのお金を出したのだから、現場が使いにくい選手であっても起用しなくてはならないというプレッシャーは時にチームに悪影響を及ぼす場合がある。また大株主の意向と影響力への過剰な配慮を行うチームは得てして場当たり的な対応を続け、結局はその選手もスタッフもチームもみんな不幸な結果に終わることが多いのも他チームや他スポーツの悪例を見ても明らか。カズ自身もそのキャリアの中でオーナー色が強いチームに在籍し辛酸を何度も味わってきた。

カズの求められるチームが有る限りプレイを続けるという考えは尊敬に値する。プロとして求められればセリエAでもJ1でもJ2でもJFLでも地域リーグでも彼は現役を続けると思う。

それ故にオーナーや一部の人間に翻弄されることなく最後まで現役を全うして欲しいと切に願いたい。
もし、横浜FCでそれが果たせなかった場合、我々が闘うフィールドは、まだ私たちのものではなく君臨しながら統治する一部の人間に支配された閉鎖的世界であることを認識せざるを得ないだろう。

大株主とカズを得た市民クラブ、横浜FCの今後は他チームを応援する私たちにとっても大きな踏み絵となる筈だ。


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このページは、が2005年7月23日 08:47に書いたブログ記事です。

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